「家賃がもったいないとか言って家を購入するバカって頭悪いよね」の意味と解説

管理者

「家賃がもったいないとか言って家を購入するバカって頭悪いよね」という話題があるけど…

この記事では、持ち家派か賃貸派かで別れている意見について解説している記事です。

最後まで読んで頂ければ、持ち家も悪くないということが理解できるようになります。

持ち家と賃貸のどちらが良いか悩んでいる方は続きをお読みください。

「家賃がもったいないとか言って家を購入するバカって頭悪いよね」の意味と理由

「家賃がもったいないとか言って家を購入するバカって頭悪いよね」

たびたび議論になる話題ですが、この会話の内容は、住宅の購入に関する考え方が2通りある事を意味します。

  • 家賃がもったいないと家を購入する【持ち家派】
  • 家を購入することに否定的な【賃貸派】

賃貸物件が購入物件より優位という発言について、根拠はどこにあるのでしょうか。

なぜ賃貸派は持ち家派をバカにするのか?

賃貸派が持ち家派を強く否定する理由は、有名な賃貸派の意見を聞いたからです。

  • 堀江貴文(実業家):元ライブドア代表取締役社長CEO
  • 西村博之(実業家):匿名掲示板「2ちゃんねる」の開設者
  • 勝間和代(経済評論家):著作の累計発行部数は500万部越え
  • 上念司(経済評論家):「TVタックル」などに出演
  • 橘玲(作家):著作「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」は30万部越え

上記の方々は人の心理や言葉を扱うプロであり、次のような印象に残る発言をするので、賃貸物件の魅力を信じる方が続出しています。

  • 若いうちは絶対家を買うな
  • 住宅ローンは巨大な借金
  • 庶民向けの持ち家は価値がほとんどあがらない
  • 価値の下がる家にお金を支払うより投資にまわすべき

しかし、実際のメリット・デメリットは、購入者の状況によって違うものです。

先ほどの「賃貸物件は自由に住み替えができる」という特徴で考えてみましょう。

転勤が多い人やフリーランスで仕事をする人にとっては、賃貸が適していると感じます。

ただ、土地に根ざした自営業を営む人は勤務地が変わる可能性が低いので、引っ越しのしやすさをメリットだとは思えません。

賃貸と持ち家のメリット・デメリットを比較するときは、自分の状況に置き換えることが大切です。

「家を購入するバカって頭悪い」への反論意見

「家を購入するバカ」扱いされている、持ち家派の方々の反論意見を4つご紹介します。

①生涯コストは持ち家の方が安くすむ

三菱UFJ銀行が、持ち家と賃貸で生涯支払うコストを計算した実例があります。

【賃貸:都内2LDK・賃料15万円・50年暮らす場合】…生涯コスト9,405万円

【持ち家:都内土地付き4000万円・住宅ローン返済】…生涯コスト6,180万円

賃貸であれば更新料、持ち家であれば金利や固定資産税など、さまざまな要因がありますが、上記の例によると持ち家の方が総合的な支払額は安い結果となりました。

また賃貸の場合、支払った家賃は大家さんのローン返済にあてられます。

持ち家なら、自分のローン返済をしているので資産を形成できると言える。

コストが抑えられる上に財産になるので、持ち家を持つことは価値があると考えられます。

②社会的に自立が認められる

マイホームを持ちたい人は一定数おり、住宅購入は一種のステータス。

購入すると憧れていた気持ちが満たされるだけでなく、社会的な信用を得られます。

なぜなら、住宅という高額の買い物をするときには大抵銀行を通すためです。

約7割の人が、持ち家の購入に住宅ローンを利用している。

住宅ローンを申し込むためには、勤める会社の情報や年収の公開が必須となります。

社会的に自立しており、返済能力があると認められた人だけがローンを組めるのです。

また、土地や建物を担保にすると融資を受けることも可能であり、資産を失うことなく資金繰りができるのは賃貸にはない利点と言えます。

③資産の価値は住居だけではない

劣化し価値が下がる住宅に、莫大な資金を支払うことはバカだとする意見があります。

しかし、持ち家のほとんどは、建築されている土地の所有権も併せて購入しているもの。

住宅地の中にある土地であれば、駅からの距離や周辺環境等を考慮すると、短期的に見て価格は下がりにくいです。

もし住宅が劣化しても、リフォームやリノベーションすれば価値は復活。

持ち家派は将来を見据えた投資として住宅を購入するのです。

④200倍の法則に当てはめて考えるべき

持ち家の購入資金は何千万という金額なので、賃貸との比較はそもそも単位が違います。

持ち家か賃貸か、コストで迷った場合は「200倍の法則」という考え方を活用しましょう。

200倍の法則とは「賃貸価格の200倍の金額と、持ち家の物件価格を比較する」こと。

例えば、購入したい物件が5000万円の場合。

200倍の法則に当てはめて、5000万を200で割ると25万円となります。

月々25万円の家賃支払いを高いと感じるなら、持ち家を購入する方がよいでしょう。

上記のような例で考えてみると「持ち家の方が賃貸よりもオトク」だと感じられるのです。

家を購入せず賃貸で暮らすメリットとデメリット

持ち家派の主張をご紹介してきましたが、もちろん賃貸物件にもメリットがあります。

デメリットとあわせて見ていきましょう。

賃貸物件のメリット3つ

賃貸で暮らす上でのメリットは3つあります。

①金銭的な負担が少ない

資産が無くても月々の家賃さえ支払えれば、住む場所を確保できるのが賃貸の良いところ。

自分の収入にあわせて住宅を選べるので、金銭的な負担は少なくて済みます。

持ち家と異なり、固定資産税などの維持費がかからない部分も魅力的。

余った資金を貯蓄や投資に回すことで、余裕のある生活を送ることが可能。

また、マンション・アパート・団地などで家賃に「共益費」が含まれている場合、共有スペースやゴミ置き場などは第三者がキレイに管理します。

定期的に外壁塗装や耐震工事を施してくれるケースもあり、賃貸では住みやすい環境を維持してもらえるのです。

②転居しやすい

賃貸物件は契約を結んで住んでいるだけなので、それを終了すれば身軽に動けます。

次のような理由で居住地を変更したいときにピッタリです。

  • 転勤や転職で仕事の勤務地が変わった
  • 備え付けの洗面所やキッチンなど、設備が劣化してきた
  • 近隣住民とトラブルになった
  • 子どもの進学先にあわせて学区を変えたい
  • 家族が増えて部屋数を増やしたい
  • もっと駅に近い場所を選ぶなど、住居の利便性を上げたい
  • 老後に憧れの場所で暮らすための下見としてお試しで住んでみたい

退去申請や光熱関係の契約変更、住所変更など、引っ越しの手間は確かにかかります。

しかし、持ち家のように売却やローン返済の手続きに比べれば簡単だと言えるでしょう。

最近はインターネットで希望の条件を絞りこんで賃貸物件を探すこともできます。

理想の家に出会ったらいつでも引っ越し可能なのが、賃貸物件の大きなメリットです。

③生活ルールがある

賃貸が集合住宅の場合、ゴミ出しのマナーなどが決まっています。

他にも違法駐車の禁止、ピアノなど時間によっての音出し禁止、ペット禁止など、物件によっては様々なルールが求められており、それを守ることが住む条件です。

万が一規則を守らない近隣住民がいた場合でも、管理人や運営会社に相談ができるのは心強いもの。

自分の生活スタイルに合うルールが決められた住宅は、住みやすく感じます。

賃貸物件のデメリット4つ

次に、賃貸に住んだときのデメリットを4つご紹介します。

①退去時に原状回復が求められる

賃貸物件は入居以前の状態に戻して退去することが共通の条件。

これを「原状回復」といいますが、住宅によってはかなり厳しくチェックされます。

  • 壁の染みや床の傷など、家そのもののダメージ
  • キッチンやバスルームなど備え付け設備の損傷・汚れ具合
  • 家の鍵、備え付け機器の説明書などの必要物品がそろっているか

上記のポイントを始めとして、例えば「壁に釘を打っていないか」といった確認はもちろん「家具の重さで生じた床のへこみ」まで、確認事項は多岐にわたります。

どの範囲までが自然発生とされて賠償責任がないのか、入居前に必ず確認しましょう。

②家賃以外にも費用がかかる

賃貸物件は家賃さえ払っていればいいと思われがちですが、そうではありません。

数年に1度、契約を更新する際には家賃1ヶ月分程度の更新費がかかります。

共益費・敷金・礼金・引っ越し費用など、意外と初期費用がいる。

さらに、車やバイクを所有する場合、別で駐車場や駐輪場の契約が必要。

同じ敷地内で契約できれば良いですが、少し離れた場所の月極を借りる場合もあり、そうなると費用だけでなく距離も負担となります。

③貸す側の都合が絶対

賃貸物件は大家または大家を通した不動産会社から借りることになります。

そのため、家賃を払っているとはいえ、貸す側の方が立場が強いです。

家のオーナーから言われて困ることは大きく2つ。

1つ目は家賃が増額されたら従うしかない点です。

管理を外部委託している場合、その人件費が値上がりしたときに、そのまま家賃も引き上げられる可能性があります。

また、昨今の値上げラッシュに便乗するケース、土地の価値が高まり周辺の家賃相場ごと値上がりするケースも考えられます。

2つ目は要請されたら退去しなければいけない点です。

老朽化による建て替えや、土地を売りに出したい場合などに通告されます。

部屋が埋まらず採算があわない、国の事業で土地を譲るといった理由で起こりがちです。

あくまで部屋を借りているので、住人は大家から要望されたら拒否することができません。

④高齢になってからは家を借りづらくなる

高齢者は賃貸物件を借りにくい傾向にあり、それには次のような理由が関係しています。

  • 住宅内で事故が起きても助けが呼べない
  • 近隣との交流が減り孤独死の危険性がある
  • 年金収入だけなので支払い能力が不安
  • 契約する際に保証人がいない

年金収入だけで生活できないときは貯金から賃貸料を支払うことになります。

家賃が値上がりした時に対応が難しくなるだけでなく、通帳からお金が目減りしていくことに借主自身が不安を覚えるでしょう。

また貸主側は物件に瑕疵がつくことを恐れているので、高齢者の孤独死など事故物件になる要素は排除したいと考える。

家を購入し暮らすメリットとデメリット

家を購入する際のメリット・デメリットも見ていきましょう。

持ち家派は賃貸派にバカにされ頭が悪いと言われていますが、そうではないことをご紹介します。

家を購入するメリット

家を購入するメリットは4つあります。

①資産を所有できる

月々の支払いがあることは賃貸と同じですが、持ち家の場合は不動産という資産を所有することができます。

住宅部分の価値は住んだ瞬間から下がっていきますが、土地そのものは周辺環境によって価値が上がる場合も。

駅・学校・大型商業施設の誘致などが決まると、その住宅地は人気が出る。

また、住宅ローンの返済が完了したら固定費の出費も終了するため、老後も住める安心感を得られる上、子どもへ財産として残すこともできます。

働ける時期にまとまった資金をつくって繰り上げ返済ができれば、ローンの支払い時期が短くなるので、その期間の利息がかかりません。

結果として、全体の返済額を少なく抑えることが可能。

また仕事の都合など長期で家をあける場合は、住居を貸すと家賃収入を得られます。

自分の物件があることは、人生において心強い武器となるのです。

②生活音を気にしなくていい

もちろん周囲への配慮は必要ですが、持ち家は賃貸ほど騒音を気にしなくてもよいです。

集合住宅では、子どもの遊ぶ音・話し声・深夜に洗濯するときの水音や掃除の機械音などを気にして生活しなければなりません。

そうした煩わしさから解放されると、心に余裕を持つことができます。

持ち家に住む筆者が特にありがたく感じているのは、子育てのしやすさ。

子どもが走り回っても、マンションのように階下を気にする必要がなく、好きに遊ばせてあげられます。

子どもも大人もストレスフリーで過ごせることが、持ち家の大きな魅力なのです。

③好きにカスタマイズできる

持ち家はリフォームし放題です。

生活の利便性向上や、家計の助けになるもの、住人の高齢化に対応した改築まで、思うままに手を加えることができます。

  • 水回りの設備を最新のものに変更
  • 壁紙のリフォームで部屋の印象を変える
  • 建物ごと建て替え、2世帯住宅にする
  • 太陽光パネルを設置して作った電気を電力会社に販売
  • 断熱材をいれてエアコンの使用を減らす
  • 室温を保てるような構造の窓に入れ替える
  • 省エネの給湯器を導入する
  • 転倒防止に手すりをつける
  • 段差をスロープにする

住みにくいから引っ越すのではなく、自分にあわせて住宅を変化させることができます。

④プライベート空間を持てる

物件にもよりますが、持ち家は賃貸より部屋数が多かったり、1部屋の大きさが広いです。

生活空間と仕事空間を別の部屋で分けられる持ち家は、コロナ禍でリモートワークが普及した現代にピッタリと言えます。

子ども部屋を作ると、夫婦と子どものプライベートも確保することが可能。

思春期の子育てにとって、適度な距離感を保つのに役立ちます。

さらに、寝室を生活スペースから離すことができれば、家族の生活リズムが異なってもお互いの邪魔になりません。

仕事で疲れた夫が、先に寝た妻や子どもを起こすことなく、ゆっくりテレビを見ながら晩酌を楽しめるのです。

家を購入するデメリット

次に家を購入するデメリットを3つ紹介します。

①気軽に家を手放せない

家を買うと、居住地を縛られることになります。

  • 地震・台風・津波などの災害に遭うかもしれない
  • 火災で住宅が破損するかもしれない
  • 仕事の都合で引っ越すかもしれない

上記のようなことが起こる可能性が常にあり、そのときに今住んでいる場所から簡単に移動することができないのです。

全く不可能な訳ではありませんが、住居や土地の売却・ローンの返済手続き・引越しの手配・税金の支払いといった複雑な処理が必要となります。

自分のライフスタイルが変化したときのフットワークは重たいと覚悟しておきましょう。

②固定費や維持費が負担になる

住宅ローンを組んで持ち家を購入した場合、何十年も支払いを続けることになりますが、併せて払っているのが高い利息です。

頑張って返済しているつもりでも、元金はわずかに減るばかり。

また、収入がダウンすると返済が厳しくなるのです。

働けない期間を考慮して妊娠のタイミングを考えなければいけない、仕事を好きに選べなくなるといった煩わしさも、持ち家のデメリット。

さらに不動産を持つことによる費用や、家の経年劣化に対応する維持費もかかります。

固定資産税・火災保険料・地震保険料・外壁塗装・屋根修繕・水道管清掃・ダクト清掃など、ローンの返済に加えて定期的な出費用の資金も蓄えておかなければいけません。

③近隣住民との関わりが必要

持ち家の周辺環境は住み心地を考える上で重要です。

近隣住民は選べないので「ご近所ガチャ」なんて呼ばれています。

人となりが不明な部分は賃貸と同じですが、関わらなければいけない時間が増えるのです。

地域の行事に参加する、ゴミ出しルールが守られているか持ち回りでチェック、子どもがいれば同じ学区内の学校に通うなど、深い人間関係を形成する必要がある。

とはいえ、最低限のマナーを守って近隣への迷惑にならないような行動を心がければ、回避できるトラブルは多くあるので、そこまで心配はいりません。

「家賃がもったいない」のまとめ

「家賃がもったいないとか言って家を購入するバカって頭悪いよね」の意味と解説、持ち家派の反論、賃貸と持ち家それぞれのメリット・デメリットをご紹介しました。

生涯コストや住宅を住みやすく整えられる点では、家を購入して暮らした方がよいです。

もちろん賃貸物件のフットワークの軽さ、短期的な維持費が抑えられることは魅力的ですが、それでもマイホームが憧れの対象となっているのは、多くの人がそのメリットを理解しているからに他なりません。

一生帰れる家を持てる安心感は、人生において心の余裕を生み出すのです。

家を購入することをバカにする風潮もありますが、住宅選びの際はそうした価値観も参考の1つとなります。

ネガティブな意見もデメリットの1つとして受け入れ、それでも幸せに暮らせると思ったなら、自信を持って住宅を購入しましょう。

自分のライフスタイルに合わせた住居を選び、家を持つということで得られる幸せをぜひ感じてください。

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